教育思想史からみた仮説実験授業の位置づけ

 勤務先の関連の国際教育研究所からでている紀要に掲載した論文です。

 教育を科学的に研究するとはどういうことか− 教育思想史から見た仮説実験授業の位置づけ −『国際教育研究所紀要』(国際教育研究所)第27号(2017),pp.27-38.

 仮説実験授業と既存の教育学,教育思想史の中にどう位置付けるかということを考察したものです(教育学に関する部分は同僚の上北,熊谷による分担執筆)。大学に勤めるようになって,教育学に関する仕事をするようになったのをきっかけに書いてみたものです。

 はじめは,なかば強引に既存の教育学にこじつけて書いただけのつもりだったのですが,結果的に「我ながらうまくこじつけたかなぁ」という感じがしています。

 仮説実験授業研究会の友人数名に読んでもらったところ,思った以上に評判が良かったので,こちらでも紹介しておきます。

 以下,メールでいただいた感想の一部を若干編集した上で紹介します。

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K.M.さん

 論文ありがとうございました。一気に読みました。

 「授業書」という用語の翻訳についてい板倉先生がworkbookを良しとされなかったこと、に関係して問題解決学習の創案者としてのデユーイの名前を教採試験勉強以来久しぶりに思い出したくらいのもので、教育学史には疎いまま過ごしてきましたが、とても読みやすかったです。
わかりやすく「こじつけて」?くださったと思います。

 科学的教育研究の必要性指摘、おわりの文、いいですね。
 仮説実験授業に関心を寄せる方、教育問題に関心をお持ちのかたにご紹介したいものだと思いました。

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F.H.さん

 御紹介ありがとうございました、
とてもいいですね!、 予想以上でした。
今後の勉強のマップを得た頼もしい気持ちです。

 一気に読めました。

 再現性についての実験論は、広く受け入れやすいですね、
 それを軸にとても力強い論旨だったと思います。
 アブストラクトの英文に納得いきました。一方、仮説実験授業を論じるのに、予想論というか、認識論としての<実験>を欠くのを惜しみましたが、ここを抑制したのはすごいですね。

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H.T.さん

 塚本さんの論文「仮説実験授業と教育思想」拝読しました。

 すばらしいです。謙遜して、おっしゃっていましたが、このようにまとめていただくと、仮説以外の方に向けて仮説の教育思想を説明したいときに、紹介できる有効な論文と思いました。ありがとうございます。

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