好きなことを好きなだけやればいい

 職場で,生徒向けの卒業文集?のような冊子に寄稿した文章である。卒業生に向けたメッセージを書け,ということなのだが,毎年苦慮する。

 人のお手本になれる人間ではないことは強く自覚しているので,教訓的な文章なんて全く書けない。こんな自分が卒業生へのメッセージって何を書けばいいんだろうと考え込んで書けなくなる。ばっくれてしまう年もあるのだが,この年は3年担任というわけで逃げるわけにも行かなかった。

 そこで,中村修二さんの著書『好きなことだけやればいい』から引用して,次のような文章を書いた。生徒数人から「先生の文章はよかった」とか「あれが一番光っていた」などと言われてとてもうれしかったので,紹介しておく(自分への記録のために。この文章を書いたのは2011年1月。)

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 青色発光ダイオードを開発した中村修二さんの言葉に「好きなことを好きなだけやればいい」という言葉があります。この言葉がボクは大好きです。ボクらは
“目標に向かって努力できない自分”とか,“がんばれない自分”を,つい責めてしまったり,落ち込んでしまったりしがちです。でも,好きなことなら努力で
きるし,がんばれると思います。好きじゃないことにがんばるなんて,むしろ不健全な気さえボクはします。

 だから,まずは自分が本当に好きなことを見つけることが先決なんじゃないでしょうか。好きなことを見つけたら,ブレーキをかけないでのめり込むべきだと
思います。多少まわりから浮いてKYと言われたり,変人扱いされたっていいじゃないですか。きっと人生が楽しくなると思いますよ。