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たのしい科学の伝統に立ち返る

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食塩水がリンゴの褐変を防ぐのはなぜか

   


食塩水がりんごの褐変を防ぐのはなぜか『たのしい授業』(仮説社)No.466.(2017年8月号),pp.10-19.

 学部3年生(当時)の藤原龍信君がリンゴの褐変のしくみに取り組んだ研究。インターネットで検索すると,食塩水がリンゴの褐変を防ぐメカニズムは当時「ナトリウムイオンが褐変を防ぐ」という説明がほとんどだった。「その説明が本当に正しいのか」について,藤原君が仮説実験的に実験して解明したものです。

 この記事をブログに載せるに当たって,2018年現在,再度インターネットで検索してみたら,藤原君が研究をしていたほぼ2年前の2016年頃とは,かなり状況が変わってきていて,村田先生の論文を引用しながら正しい説明をしているサイトもすぐにヒットしました。藤原君と同様の実験を載せているサイトもすぐに見つかりました。2年前は,ほとんどナトリウムイオン派ばかりだったのですけど。インターネットの情報はたった2年でも,まったく変わりますね。グーグルの検索順位の付け方にもよるのでしょう。

 そういう意味では,今はだいぶ状況がかわってしまいました。ただ,この記事は,リンゴの褐変についてのメカニズムについてのプライオリティを主張するものではなくて,その研究過程――仮説実験的・アマチュア的な研究――のたのしさを伝えることが目的なので,ネットの状況が変わっても,読んで頂く意味はあると思っています。

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 - 科学教育研究

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