今日はこの旅の主目的である米国物理教師学会の大会に参加すべく,フィラデルフィアに向かう。
米国への入国審査はカナダ側のトロント空港で行われた。おかげでフィラデルフィア到着時は国内便扱いで簡便であった。
フィラデルフィア空港からペンシルバニア大学へはタクシーを利用した。前に書いたが,フィラデルフィアのタクシーは中東系の人が多い。運転手の名前がみんなモハメッドだったりする。
空港から市街に向かう途中で,うとうとしていたら,衝撃音で目が覚めた。見るとタクシーのドアミラーがもげている。
どうやら,他の車と接触したらしい。こんなところで足止めされても困るなとと思ったが,なにやら交渉して現金を渡して解決しているようであった。
ペンシルバニア大学に到着して,まずは寄宿舎Harrison College Houseで宿泊の手続き。夏休み中なので,学生向けの寄宿舎を学会などに解放しているらしい。寄宿舎と言うから,ぼろい建物を想像していたら,20階建てくらいのでかいビルだったのでびっくりした。こんな寄宿舎が4つか5つくらい敷地内に建っている。これだけでも度肝を抜かれた。
部屋は12階。眺めもいい。
その後,学会の会場で受付してもらう。学会は明日からなので,受付もまだ空いている。
それにしても,キャンパスが半端なく広い。大学街になっていて,大学のキャンパスとキャンパスの間にホテルやら銀行やらスーパーがある。それぞれの建物も歴史を感じさせてかっこいい。こういうキャンパスで学生時代を過ごしたかったと心から思う。
こんな建物がそこら中にある。
そういえば,「天然1号↓」が来ているはずである。
「天然1号」というのは,そのあまりにも天然すぎる言動を,私がFacebookでネタにするためにつけたニックネームである。より天然度の高い2号も存在するが,残念ながら,いや幸いにも,今回の旅には登場しない。
この1号は,大学院在籍中の昨年,修士論文の面倒を見ていて,昨夏の日本物理教育学会夏の大会で共著発表した。日本語の表現力や行動は明らかに天然でへんてこりんであるが,一応研究はまともにこなした。
今回の米国での発表は彼女との共著でもないので,私一人で行くつもりだったのだが,「自分も行きたい」とのことで,ほっといたら独自に申し込んで飛行機も手配してしまった。
一足先に到着して昨日から同じ寄宿舎に宿泊しているはずなのだが,成田でのFacebookの発信を最後に音信が途絶えている。
「おそらく天然1号のことだから,ネット環境を忘れてきたに違いにない。このまま学会の会期中全く会えなかったら,それはそれで,いいFBのネタになるなぁ」などと思って,寄宿舎で夜景を見てくつろいでいた。
そうしたら,Facebookのメッセージで連絡が来た。
どうやら,なぜか寄宿舎を隣に変更されて,しかも学内のネットの接続パスワードを発行してもらうのに英語でのコミュニケーションがうまくいかず,手こずっていたらしい。
そこで,一緒に軽く夕食をとることにした。
夕食後,大学街のバーに行った。バーに入るとIDを見せろと言う。未成年と疑われたのだろうか?天然1号はともかく,私はいくら若く見えると行ってももう50代なのだが…orz。
近くのデクセル大学に勤めているという気さくな黒人に話しかけられて盛り上がっていたら,12時近くなってしまった。
天然1号は明日,ワシントンD.C.にアムトラックで行くという。「一緒に行かないか」と誘われるが,私は明日はワークショップに参加する予定なので,ことわった。
つーか,学会に参加しに来たはずなのに,すっかり旅行気分で,ワシントンD.C.に遊びに行くというのは,さすがにあいかわらず不可解な天然1号である。
この日のアルバムはこちら。