トロントからはナイアガラの滝が近いので,ぜひ観光に行きたいと思っていた。B&Bの主人に尋ねると,ツアーに申し込むのが便利でいいと言う。宿の前まで迎えに来てくれるというので,それにした。96ドル(約7500円)であった。
ぼろっちいピックアップカーに乗せられて街の中心部でバスに乗り換えた。
ツアーには,様々な国からの観光客が参加しているようだった。ピックアップで一緒になったのは,ブラジルからの30代くらいの男性と,60過ぎくらいのオーストラリアからの婦人だった。
シュワルツェネッガー似の運転手が,ヘッドマイクをつけてガイドも兼ねる。カナダや米国では,こういう形式が現地ツアーの標準スタイルのようである。
ナイアガラの滝では,ブラジル人が「一緒に回ろう」というので,一緒に歩き回ることにした。もう一人,バスで近くに座ったインド人にも声をかけて3人で行動した。
このツアーは,「霧の乙女号」という,滝のすぐ近くまでいける遊覧船乗船もセットされていた。なかなかの迫力であった。
滝の後,ウール・プールという,川の合流地点で渦巻きが発生している様子を見学。鳴門の渦潮の方が近くで見られるし,迫力があると思った。
バスの中から世界一小さい教会を見ながら,
カナダでもっとも美しい街と言われる,ナイアガラ・オン・ザ・レイクという街へ。
イギリス統治時代の150年以上前の町並みが残っているのだそうで,確かに美しい町並みであった。もっとゆっくりとぶらつきたかったが,バスの集合時間があったのであまりのんびりできなかった。
こういうツアーは,どうも集合時間が気になってあまりのんびりできない。あちこち連れ回されている気分になってしまう。やっぱり自分にはツアーは向いていないと実感した。
最後にワイナリーに連れて行かれた。映画俳優ダン・エイクロイドが所有するワイナリーなんだそうだ。
ワインがたっぷり飲めるという触れ込みであったが,1,2杯飲まされた後はすぐ営業モード。でも,うまかったので買ってしまった。
そういえば,中国浙江省に行ったときのツアーでも,「紹興酒飲み放題」という触れ込みで紹興酒醸造所に連れて行かれたが,1,2杯飲んだだけで「バスの時間なので急いでください」とか言われて,紹興酒を買わされた。こういう営業は世界共通なのだなぁ,と思った。でも,あのとき買った紹興酒もうまかったし,空港などよりもずっと安かった。今回のワインもおいしかった。
トロント市街に戻ったら,8時くらいになっていた。ツアー中はずっと晴天だったのが,街に戻ると,とたんに雨が降り出した。北米の人々は多少の雨では傘を差さない人が多い。日本と違って,乾燥しているため,ぬれてもすぐ乾くためではないかと思う。
ボクも傘を持っていなかったが平気だろうと,トロント市街をうろついていたら,途中から豪雨になった。日本でも滅多に経験しないような滝のような豪雨で,現地の人々もさすがに傘を差すか雨宿りしている(大雨のため写真も撮れず)。
しばらく雨宿りしてもおさまりそうになかったので,覚悟を決めて宿まで30分ほど歩いて帰ったら,全身ずぶ濡れになってしまった。
この日のアルバムはこちら。