北米は日本と違って湿度が低いので,夏でも日陰は涼しい。だから,日本人の感覚ではエアコンはほとんど必要ない。ところが,どこでもエアコンが最大に稼働しているので,夏の米国の建物内はとても寒い。日本人と違って,彼らはとっても暑がりのようである。
ドミトリーは,ベッドルームは個室が割り当てられているが,3人が同じコンパートメントに居住している。他の二人もこの学会の参加者で,米国の大学院生である。どうやら彼らがエアコンを最強にしてつけているらしく,寝室内はとても寒く,明け方は寒さで目が覚める。ベッドにはタオルケットしかなく,ありったけの衣服を着て寝ても寒い。
30日は口頭発表がある。このままでは体調を崩してしまうと思い,ネットで近所のホテルを検索した。すると,大学から少し離れた市中心部のシェラトンは8000円弱だったので,29日から宿替えすることにした。
一人でこの広さ。しかも,これまでとはうってかわって豪華なベッドである。おかげで熟睡できた。
口頭発表の時間は,午後5時10分からである。米国の学会がすべてそうなのかはよくわからないが,この米国物理教師学会は夜10時までプログラムが詰まっている。私はこの日,ポスター発表にもエントリーしていたのだが,なんと,夜8時半から10時という時間帯であった。
そこでこの日の昼間は,発表ぎりぎりまでホテルの部屋にこもって,発表練習にはげむことにした。朝8時からポスター発表の部屋に発表資料を掲示しなければいけないのだが,天然1号がひきうけてくれたので,とても助かった。ありがとう,1号。
食事はホテルのルームサービスを頼んだ。一番軽そうなサンドイッチを頼んだら,またしてもアメリカンサイズ。食べきれなかった…orz。
ぎりぎりの時間まで部屋の壁に向かって発表練習した後,タクシーで会場へ。1号と大学で待ち合わせて会場に向かった。
私の発表が割り当てられた分科会はIntroductory Labs/Apparatus というタイトルで,入門教育における演示実験がテーマのようだ。これと平行して,「芸術と科学教育」とか,「ビデオ教育」など,9つほどのセッションがあり,そのほかにも5つほどの委員会がプログラムされていた。
事前に会場をしらべたら,高校の教室くらいの部屋だったので,多くても50名くらいの参加者だろうと予想していた。
ところが,会場についてびっくり。ぎっしりの人で埋め尽くされていて,会場から人があふれている。100人は軽く越えている感じである。
慣れない英語の発表でこの人数。だんだんびびってきた。会場の写真を撮っておけばよかったと今思うが,私も1号もテンぱっててそんな余裕はなかった…