ある同世代の死

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先日,同世代の元同僚が亡くなり,通夜に参列した。

別段親しかったわけではない。生前の彼は,あるひとつのことにのめり込みすぎていて,仕事をないがしろにすることが多かった。彼のいい加減な仕事に迷惑をうけ,あきれることが何度かあった。

しかしその分,彼がのめり込んだ分野では,目を見張る業績を上げていた。その分野では名を知られる存在であった。

彼がそのことをやり始めたのは40歳を越えた当たりからだそうである。若い頃からはじめたのではない分野でそれだけの実力を身につけるには,その他については目もくれない,ある意味ひんしゅくもいとわないくらいの集中が必要だったのかもしれない。

何かの分野にすぐれるということは,そのことにどれくらいのめり込めるかが,重要なファクターであるに違いない。たぶん,のめり込める能力も才能の一部なんだろう。正直言って,同僚として彼の仕事をあまり評価していなかった私だが,その分野ではいい仕事をしていたのだと思う。

50代前半でなくなった彼が平均寿命の80歳まで生きながらえたとしたら,まだまだいろんなことが出来たに違いない。

振り返ってみれば,自分も普通に生きながらえたとしても,あと30年ほどしか時間は残っていない。しかも,年をへるごとに能力は衰えていくことだろう。そう考えると,くだらないことにかかずりあっているわけにはいかない。

もっと,好きなこと,やりたいことに集中しなければ。

同世代の知人の死に,やや感傷的になりながら思ったのだった。